
大手出版社「文芸春秋」(東京都千代田区)が社長交代を巡って揺れている。松井清人(きよんど)前社長(67)が慣例を破って経理畑の常務だった中部嘉人(なかべよしひと)氏(58)を社長に指名したのに対し、複数の役員・幹部が撤回を求めたのだ。結局、中部・新社長が誕生したが、社員には不安の声が消えない。週刊文春がスクープを連発し「文春砲」ともてはやされる中、お家騒動はどうなるのか。
発端は松井前社長が4月に示した人事案だった。松井氏が会長に就き、編集出身者が就任することの多かった社長に、経営企画室担当常務の中部氏を充てるという内容だった。
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