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119番元素、合成に挑む 理研、ニホニウムに続く命名なるか

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119番元素を探す
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 アジア初の快挙となる原子番号113番の新元素「ニホニウム」を合成・命名した理化学研究所の研究チームが今年、改良した装置で未知の119番元素合成に向けた実験に乗り出した。自然界には存在しない新元素の合成は、世界的な競争となっている。【酒造唯】

 ●検出へ磁力アップ

 埼玉県和光市の理化学研究所で5月、119番元素を見つけるための新しい検出装置「GARIS2(ガリス2)」が報道陣に公開された。黄色と緑色に塗られた五つの巨大な磁石が並んだ構造で、全長は5・1メートル。理研の森本幸司チームリーダーは「ガリス2は、できた新元素とそれ以外の“ごみ”を磁力などでより分ける重要な役目があります」と解説した。

 新元素は、既存の軽い元素を加速器で加速してビームにし、標的の重い元素にぶつけ、核融合させて合成する。理研は、キュリウム(96番)にバナジウム(23番)をぶつけて119番元素を作る。119番元素はニホニウムより重いため、ニホニウム合成時に使った先代の装置「ガリス」では磁力が足りない。理研は2008年からガリス2の開発に着手し、今年1月に運用を始めた。このときは加速器のビームが強すぎて標的が壊れてし…

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