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強制不妊手術

提訴の札幌女性「夫と子ども育てたかった」

札幌地裁に提訴した北海道の夫婦が手記公表

 旧優生保護法(1948~96年)下で人工妊娠中絶や不妊手術を強いられ、憲法が保障する幸福追求権やリプロダクティブ・ライツ(性と生殖に関する権利)などを侵害されたとして、北海道の夫婦と熊本県の男性の男女3人が28日、国に総額5500万円の損害賠償を求めて札幌、熊本の両地裁にそれぞれ提訴した。札幌地裁に提訴した、北海道の女性(75)と夫(81)が手記を公表した。女性は「子どもを夫と育てたかった」と癒やされることのない悲しみをつづった。手記の要旨は次の通り。(原文を尊重しています)

◆女性

 夫と結婚して妊娠がわかったとき、うれしい気持ちでした。毎日、2人で一緒に子どもを楽しみにしていました。

 ある日、親戚に「あなたには子どもは育てられない」と言われ、夫が働きに行っている間にむりやり病院に連れていかれました。説明もなく、手術のきずあとはその後もずっと痛みました。男でも女でも産みたかった。私を大事にしてくれる夫との子どもを2人で一緒に育てたかったです。子どもをおろされ、子どもを生めなくなりました。今でも悲しい、悔しいです。

◆女性の夫

 私の妻が堕胎させられ、強制不妊手術を受けたのは昭和56年(1981年)6月12日でした。結婚して初めてできた子で、私は40歳を過ぎていたから諦めかけたころに天から授かった子です。私と妻は手を取り合って喜びました。

 妻の手術が行われた日、仏具店に行き、白木の位牌(いはい)を買ってきました。37年過ぎた今でも毎日を妻にわびる心情で過ごし、後悔しています。

 妻と私は手術を受けてから手術のことを話せませんでした。新聞で取り上げられ、やっと妻を救ってもらえると思いました。この法律がなければ、私たちの子が奪われることも、妻に子どもが望めなくなることもありませんでした。この悪法でどれだけの国民の命が奪われたのでしょうか。

 わが子を奪われた私たちの悔しさ、悲しさを裁判で問いたいのです。同じ立場に立たされている人たちにはどうか勇気を持って立ち上がってほしい、一緒に闘ってほしいと思います。

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