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県教委の教員採用汚職

2訴訟確定 「なぜ判断異なる」 敗訴側、最高裁決定に怒り /大分

 2008年に発覚した教員採用試験を巡る県教育委員会の汚職事件で、不正に合格したとして採用を取り消された男性2人が処分の撤回を求めた訴訟の上告は、いずれも棄却された。一方は処分撤回を認め、もう一方は認めなかった高裁判決は、最高裁の決定で判断が分かれたまま確定することになる。敗訴した弁護団は「なぜ両訴訟の判断が異なったのか全く理解できず、最高裁に対する信頼を揺るがす判断だ」と怒りをあらわにした。

     2人は、不正合格者として採用を取り消された元中学校臨時講師と元小学校臨時講師の秦聖一郎さん(32)。元中学校臨時講師は2009年2月に提訴。15年2月の1審判決は、県に33万円の賠償を命じたうえ、「不正な加点がされていたが、口利きの経緯が不明確で採用取り消しは違法」と判断した。県側は控訴したが、福岡高裁に棄却されたため、県側が上告していた。

     一方、秦さんは09年3月に提訴した。16年1月の1審判決は、県側に400万円の賠償の支払いを命じたものの、「大学教授による口利きがあった。点数改ざんによる合格は公正を害し、採用取り消しは止むを得ない」として処分取り消しは認めなかった。秦さんも17年6月に福岡高裁に控訴したが棄却され、上告した。2人とも不正にかかわっていないとされ、口利きルートが解明されているかどうかで司法の判断が分かれた格好となり、最高裁の判断が注目されていた。

     秦さんの弁護団は、最高裁の決定に対し「何ら不正に関与していない男性の採用取り消しを追認した判断は、司法の役割を放棄したと言うほかない」と強調。さらに「一方の訴訟では県教委が敗訴した以上、不正採用や取り消し訴訟を巡る事実関係を改めて精査すべきだ」と主張した。

     県教委の工藤利明教育長は「(元中学校臨時講師の訴訟の)県の主張が認められず、厳しい決定だ。決して事件を風化させることなく、教育行政の適正な執行、改革に努める」とコメントした。【尾形有菜】

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