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大阪北部地震

老朽水道管で被害相次ぐ 府で40年超3割

水道管が破裂し、水があふれた現場=大阪府高槻市で2018年6月18日午前9時25分、本社ヘリから中村良弘撮影

 大阪北部地震では、老朽化した水道管の破断のため大阪府高槻市で最大約8万6000世帯が断水するなど水道の被害が相次いだ。大阪府は法定耐用年数の40年を超えた老朽管の割合がおよそ3割を占め、全国ワースト。耐震性が確保された主要水道管の割合も4割に満たない。南海トラフ巨大地震への対応が迫られる中、市町村は耐震管へ更新を進めるが、多額の費用が立ちはだかる。【真野敏幸、山口知、松本紫帆】

     18日の地震では、大阪府高槻市と吹田市で水道管が破断し、道路が冠水した。この影響で、高槻市では19日未明まで最大約8万6000世帯が、箕面市でも同日午前まで約8600世帯が断水した。大阪市を除く府内42市町村に水を供給する大阪広域水道企業団(貯水池から各戸への水道管は市町が管理)によると、破断した水道管はいずれも40年以上前に埋設されたもので、耐震化もされていなかった。

     高槻市芝生町の主婦(52)の自宅は、18日午後から翌朝まで断水した。主婦は「近くの自動販売機で家族で飲む水を数本買ったが足りず、大阪市内まで買いに出かけた。近くの交差点では水が噴き出しており、水道がいつ復旧するか分からず不安だった」と話す。

     厚生労働省の調べ(2017年3月末)では、大阪府の主要水道管に占める40年超の老朽管の割合は29・3%。全国平均の14・8%を大きく上回り、東京都の13・5%や愛知県の16・6%と比べても突出している。法定耐用年数を超えていても、耐震面で十分な管もあるが、耐震性が確保された府の主要水道管の割合は39・7%。全国平均の38・7%を若干上回るが、東京都の63%、愛知県の59・7%には遠く及ばない。

     「大阪市が府全体の老朽管率を押し上げている」「なんでこんなに高いのか」。25日の市議会建設水道委員会では、委員から厳しい指摘が相次いだ。断水被害のなかった同市でも上水道の漏水被害は2件確認、いずれも埋設から50年を経た非耐震の老朽管だった。府の調査(16年度)によると、大阪市の老朽管率は、府全体の28・6%に対し、44・9%と府内で最多。市の担当者は「都市化が早く進み、高度成長期に埋設された管が多いため」と理由を説明する。

     市は現在、年間70キロペースで進める老朽管の耐震化をスピードアップ。1900億円を投じ、今年度からの10年で1000キロを更新する計画。それでも10年後の老朽管率は0・9%しか下がらないという。松井一郎知事も浄水場や水道管などの更新は「1兆円を超える事業になる」との見通しを示している。

     大阪市では近年、水道事業の大阪広域水道企業団への統合や民営化が議論されてきたが、関連議案はいずれも市議会で否決・廃案となった。国では、広域連携の推進や運営権民営化の選択肢を盛り込んだ水道法改正案が議論中で、吉村洋文市長は23日、「大阪全体で水道経営のあり方を考える時期に来ている」と述べ、改めて経営形態の見直しに意欲を示した。

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