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たたなづく

青い時間、暮れゆく時間に漂って=河瀬直美

青い世界、暮れゆく時間=河瀬さん撮影

 息子の学校で美術講座を開催しているので、受講した。にじみ絵と言われる手法で水に浸した画用紙に青の絵の具を一心に置いてゆく。夕方から日暮れて夜の闇になる頃の2時間ほどをその時間に費やした。久しくこういう時間を過ごしていないと思う。やるべきこと、スケジュールを決めてそれを時間通りにこなしてゆく日々。そのような日常に埋没していると、何も考えていない時間が自分に皆無だったことに気づく。「何も考えていない時間」のいかに贅沢(ぜいたく)で豊かなことか。こんなことを書くと多くの方からお叱りを受けるかもしれない。けれど子供の頃、心の赴くままに野山をかけ巡り、目の前にある出来事に没頭していた日々。あの時間が「自分」というものが形成されるとても重要な役割をしていたのだと今、思う。今は世界遺産になった森でどこまでも川筋を伝って歩いた経験。不思議な形をした葉っぱがとてもいい匂いがしたこと。この目に飛び込んで来るさまざまな色とその色から感じ取った心模様。

 美術講座を受けた教室の黒板にはこんなことが書かれていた。--かつて人間はうねり打ち寄せる色彩の中に…

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