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富士山

山開き・新人記者ルポ 寒さ耐え感動のご来光 /山梨

 富士山は1日、山梨県の吉田口登山道で山開きし、今年の夏山シーズンが始まった。ご来光(日の出)を拝もうと100人以上の登山者が山頂を訪れた。富士山を見ると「今日は良いことありそう」と思うのんきな記者も、富士登山に初挑戦。山頂で寒さに震えながら目にしたものは--。【金子昇太】

     6月30日正午ごろ、富士山5合目に到着した。直後、一緒に登る予定だった写真部の先輩記者から「渋滞に巻き込まれたので先に登り始めて」と連絡が入る。「1人で登れるだろうか」。不安がよぎるが「晴れ間が見えるから大丈夫」と言い聞かせ、昼食にした。

     レストランから外へ出ると天気が一変し、辺りは霧に包まれていた。近くの交通整備員も「さっきまで良い天気だったのに、こんなにすぐ変わるとは」。

     午後0時半過ぎ、登山開始。5~6合目は余分な体力を使わないよう、休憩を多く取った。7合目が見えてきた辺りで霧が薄くなり、ご来光への期待が膨らんだ。

     7合目からは5、6合目とは違って岩場が多い。手を使いながら登る。普段運動をしていないため、汗が噴き出る。「7合目はいつ終わるのだろうか」。そればかり考えていた。

     午後3時ごろ、ようやく8合目の山小屋「太子館」に到着した。経営者の井上洋一さん(74)は「ここ1週間、日の出が見られなかったけど、今朝のはきれいだった」。太子館に泊まり、出版業に携わる小林美紗子さんは「初めての富士登山なのでご来光をぜひ拝みたい」と話し、富士登山初挑戦者同士、互いを励まして午後9時過ぎに就寝した。

     1日午前0時過ぎ、山頂へ向けて登山再開。寒さに備えて厚着をしていたが、またしても汗が噴き出た。前日の夕方より雲は少ない。苦しいながらも上を見ると、透き通るような空気の中、多くの星が夜空を彩り、月の輪郭はくっきりしている。だが、登山再開から1時間が過ぎると、目線は足元ばかり。立ち止まると足がけいれんした。

     午前3時40分ごろ、山頂に到着。強い風が吹き荒れる中、先着していた登山者と共に寒さに震えながら、ご来光を待った。

     「来た来た」。午前4時半ごろ、目の前にいた男性が叫び、ご来光が見え始めると歓声が上がった。5回目の富士登山という大阪府の男性会社員(39)は「今まで見たもので一番きれいかもしれない」。小林さんとも再び山頂で会い「ご来光、見られて良かったですね」と喜びを分かち合った。

     記者もご来光を拝めた時は思わず感動の声が漏れてしまった。富士登山に大変満足し、下山を始める。約5時間にわたる下山のつらさをこの後、体感するとは知らずに--。

    5合目で開山祭

     富士山5合目でも「ご来光」が見られ、雲を染める光に登山者らが見入った。

     冨士山小御嶽神社では午前6時ごろから、5合目開山祭が開かれ、神事に続いて天狗(てんぐ)役が鳥居に渡されたしめ縄を断ち切った。その後、神職と天狗を先頭に2基のみこしが練り歩き、開山期間中の登山者の安全を祈った。【小田切敏雄】

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