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仮想通貨

違法採掘に判決「巧妙な犯行、軽視できない」

仙台地裁 24歳被告に懲役1年、執行猶予3年

 他人のパソコン(PC)を使って無断で仮想通貨の獲得手段である「マイニング(採掘)」を行ったとして、不正指令電磁的記録(ウイルス)作成・同供用の罪に問われた兵庫県尼崎市の無職、安田成利被告(24)の判決公判が2日、仙台地裁であった。加藤亮裁判官は懲役1年、執行猶予3年(求刑・懲役1年)の有罪判決を言い渡した。

 加藤裁判官は「プログラミング知識・技術を悪用した巧妙な犯行で、社会的な影響は軽視できない」と指摘。一方で「情報倫理を学習するなどして反省している」と執行猶予の理由を述べた。

 判決によると、安田被告は1月8日と2月3日、他人のPCに無断でマイニングを指示するプログラムを2種類作成。うち一つを米国のサーバーにアップロードし、1月12日にプログラムをダウンロードした仙台市内の男性にマイニングさせた。被告は、このプログラムで5000円程度の仮想通貨をマイニングの報酬として得ていた。

 マイニングを巡っては、宮城、栃木、神奈川など全国10県警が捜査し、6月までに安田被告を含む16人をウイルス供用容疑などで逮捕・書類送検した。

 このうち、3月に横浜簡裁からウイルス保管罪で罰金10万円の略式命令を受けたウェブデザイナーの男性は「ホームページ(HP)のプログラムが広告と同様に閲覧者のPCに指示を出すのは当然」などとし、正式裁判で争う予定だ。

 男性は、自身の運営する音楽サイトに既存のマイニング用プログラム「コインハイブ」を設置したところ、「閲覧者のPCを無断で使用し不正にマイニングをさせた」と認定された。コインハイブをHPに設置したら、閲覧者のPCにマイニングを指示できる。だが男性は、同様の仕組みはネット広告などでも使われており、違法ではないなどと主張している。

 コインハイブは昨年9月にネット上に公表された。豪州の国連児童基金(ユニセフ)は、寄付を募る目的で特設HPにコインハイブを設置しており、警察もHPに設置を明示していたケースは立件しなかった。一方、安田被告はコインハイブではなく、自らプログラムを作成していた。

 インターネット関連の事件に詳しいサイバーアーツ法律事務所(東京都)の田中一哉弁護士は、今回仙台地裁が判決を言い渡した事件について「(コインハイブとは違い)自分で作成したプログラムを他人のPCにダウンロードさせた上、HPを閲覧した状態でなくても同意なくマイニングさせていたとすれば悪質性が高い」と指摘する。【遠藤大志】

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