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インタビュー・最前線

ヤサイバー 唐沢太郎社長 手軽に新鮮な野菜を 直売所検索アプリ

農産物の直売所検索アプリを運営するヤサイバーの唐沢太郎社長=大阪市中央区で、加古信志撮影

 スマートフォンの位置情報を使い、現在いる場所から10キロ圏内にある農産物の直売所を探すアプリがある。名前は「YACYBER(ヤサイバー)」。手軽に自宅近くの販売所が見つかり、新鮮な野菜などを直接、買うことができるため主婦を中心に人気が広がり始めている。アプリと同じ名前の運営会社(大阪市中央区)の唐沢太郎社長(36)に、生産者と消費者との距離を縮める取り組みを聞いた。【聞き手・加藤美穂子、写真・加古信志】

     --アプリの使い方を教えてください。

     ◆夕食の材料をそろえたい時に「トマト」などと欲しい野菜の名前で検索すると、その野菜がある直売所が見つかります。都市部では住宅地に畑があることも少なくありません。昨年冬から春にかけてのようにスーパーの野菜の値段が高騰した時も、農家から直接買えば安いのでユーザーの方に喜んでもらえました。登録している直売所は東北から沖縄まで、全国約3000カ所です。検索できるのは野菜に加え、米や果物もあります。ただ、探せる範囲は現在位置の10キロ圏内なので、自宅近辺以外は、旅行などの際にゲーム感覚で探してもらえたら。その地域の特産物が見つかったりする楽しみがあります。このサービスは、2015年に始めました。

     --農家と消費者をつなぐサービスを始めたきっかけを教えてください。

     ◆前職はウェブシステム会社の営業職でした。農家のホームページを作ることもあり、その時に、売れ残ったり、見栄えが悪く市場に出せなかったりした野菜は廃棄せざるをえないという悩みを聞きました。もったいない、何かできないかと思ったのがきっかけです。全国の農家を訪ね歩くなどして、取り扱う直売所数を増やしています。直売所といっても大規模なものではなく、本当にここで野菜を売っているの?と聞きたくなるような、ごく普通の農家の登録が多いですね。

     --幼稚園、保育園の子供たちの農業体験を仲介する事業もされていますね。

     ◆私には3歳と4歳の娘がいます。2人が生まれてから安心な食べ物を食べさせたいという気持ちが強くなりました。関西で「食育」に興味を持つ農家と、子供たちが直接ふれあうサービスを思いつき、昨年夏に教育機関を対象とした農業体験の予約システムを稼働させました。特にイモ掘りが人気です。それ以外で評判がいいのがネギの収穫。子供でも掘るのが簡単なんです。子供たちが楽しんだことがきっかけで園に畑を作ることになり、農家からアドバイスをもらうなど継続的な関係を築いた例もあります。

     --新しい事業を始める予定は。

     ◆今はアプリで検索して直売所に買いに行く形ですが、インターネットで注文して配達するサービスを始められないか考えています。また、登録農家の農産物を集めて売る店を作るなど、おいしく安心な食べ物を届ける手段を増やしていきたいと思います。

    次はアプリ決済

     新規事業として構想、準備中なのが、スマートフォンアプリを使った決済で農産物が購入できる無人直売所の開設だ。出品する農家からはアプリのシステム利用料を徴収するが、テナント料はもらわない。野菜が売れなかった場合は利用料はもらわないようにする。また、農業体験で提携する保育園、幼稚園などでも園の空きスペースを使って野菜の直売を始める予定。子供の送迎をする間に便利さを提供する。こちらもアプリ決済を導入し、園に行く前に予約できるシステムを開発中という。


    社名  YACYBER株式会社

    所在地 大阪市中央区平野町1の6の9 KIビル6階

    創立  2015年6月

    資本金 1000万円

    従業員 8人


     ■人物略歴

    からさわ・たろう

     1982年、大阪市生まれ。2005年、朝日大卒。ウェブシステム会社を経て、15年に起業。週末は、子供と畑で野菜作りを楽しむ。

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