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米国

きょう対中制裁発動 「貿易戦争」深刻化

定例記者会見でトランプ米政権の対中制裁に強く反発する中国商務省の高峰報道官=中国・北京市で2018年7月5日午前、赤間清広撮影

 【北京・赤間清広、ワシントン清水憲司】トランプ米政権は6日(日本時間同日午後)、中国に対する制裁関税を発動する。これを受けて中国も同日、報復関税に踏み切る方針で、世界1、2位の経済大国同士による「貿易戦争」は泥沼化が避けられない情勢だ。

     「我々は貿易戦争を望んでいない。しかし、正当な利益が一方的に害される事態を防ぐのは当然のことだ」。中国外務省の陸慷報道局長は5日の定例記者会見で、中国の正当性を改めて強調した。

     中国による知的財産権侵害を問題視するトランプ大統領は今年3月、米通商法301条に基づく対中制裁の大統領令に署名。500億ドル(約5・5兆円)規模の中国製品に対する追加関税発動に向け動き出した。これに対し、中国も同規模の米国製品に対する報復関税を表明し、米中の貿易摩擦は一気に緊張を増した。

     5月以降、3回にわたって行われた米中の閣僚級協議では一時、中国が米国製品の輸入を増やすことを条件に制裁措置を凍結する方向で歩み寄る場面もあった。しかし、トランプ氏の納得は得られず、制裁実施の流れが止まる兆しは見えない。

     米国が7月6日に発動するのは、500億ドル規模の制裁対象のうち340億ドル分。ロボットや情報通信機器などハイテク製品が主な対象となる。中国も同日、340億ドル分の報復措置を実施。こちらは自動車や大豆など米国からの主要輸出品を標的とした。

     打撃を受けるのは標的となった産業だけではない。輸入価格上昇のしわ寄せは、両国の消費者を直撃する。米中には多くの国の企業が現地工場を持っており、衝撃がさらに世界経済全体へ波及するのは確実だ。中国商務省の高峰報道官は5日、追加関税は米国を含む世界の部品供給網(サプライチェーン)に深刻な打撃を与えると指摘し、こう警告した。「米国が世界に向けて放った攻撃は、米国自身にも向かうことになる」


    米中貿易摩擦の主な経緯

     3月23日 米国が鉄鋼、アルミニウムの輸入制限措置発動。中国は報復として米国製品128品目に追加関税を課すと発表

     4月 2日 米国製品128品目に対する中国の追加関税発動

        3日 米国が対中制裁の対象となる500億ドル規模の中国製品リストを公表

        4日 中国が報復として500億ドル規模の米国製品への追加関税を発表

    5月3、4日 米高官が訪中し「貿易戦争」回避に向けた閣僚級協議を初開催

    17、18日 ワシントンで第2回閣僚級協議。制裁措置凍結で合意

     6月15日 米国が500億ドル規模の対中制裁実施を発表。うち340億ドル分は7月6日に発動

       16日 中国が報復として500億ドル規模の追加関税を発表。340億ドル分の発動日を7月6日に設定

       18日 トランプ氏が2000億ドル規模の中国製品に対する10%追加関税を検討するよう指示

       19日 中国商務省、追加関税の指示に対し「総合的な措置をとる」と報復を表明

      7月6日 米中両政府が340億ドル分の追加関税をそれぞれ発動予定

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