私は、はやぶさ2の先代「はやぶさ」のときから取材してきた。初めてきちんと取材したのは、2005年秋の小惑星イトカワへの着陸運用だ。その際、太陽の反対側の3億キロも離れた場所で頑張る探査機の一挙手一投足が、ほぼリアルタイム(注)で手に取るように分かることに驚き、宇宙探査取材のとりこになった。
そのリアルタイムの発信に一役買ったのが、当時流行していたブログだった。プロジェクトチームの広報担当者がブログ管理人を務め、日本語と英語で管制室の様子(はやぶさの状況、メンバーの議論の様子など)が紹介され、インターネットを通じて世界へ「実況中継」された。2回の着陸の際に開設されたブログのアクセス数は、約100万件に上ったという。
はやぶさが10年に地球へ帰還する際は、プロジェクトにかかわる若手研究者3人がツイッターで情報発信した。現場で把握された情報を発信したほか、はやぶさの現状やプロジェクトチームの様子を分かりやすく、話し言葉で発信したことから多くのファンをつかんだ。
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