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電柱上のカラスの巣撤去作業 漏電の原因

長い柄のついた間接活線工具を使って巣を撤去する東京電力パワーグリッドの社員=水戸市元吉田町で

 停電の原因となる電柱上に作られたカラスの巣を撤去する作業が茨城県内で進んでいる。営巣に使われる金属製のハンガーなどの針金が電線に触れると漏電を起こすのだという。送配電事業を行う東京電力パワーグリッドは例年、ヒナが巣立ちの季節を迎える6~7月に実施している。撤去作業の現場を取材した。【吉田卓矢】

     先月28日、水戸市元吉田町の一本の電柱に、同社の高所作業車が横付けされた。見上げると、電柱の地上約10メートルの場所に取り付けられた電気の開閉器上に茶色い木の枝の塊が見えた。

    撤去されたカラスの巣。所々に針金のようなものが見える。=水戸市元吉田町で

     男性作業員2人が高所作業車のかごに乗り、直径約30センチほどの巣に近づいた。一人が柄の付いた網を巣の下に入れ、もう一人が長さ約1.4メートルの柄が付いた高枝バサミのような特殊な工具を使い、飛び出た木の枝や針金を切った後、巣を持ち上げて網の中に入れた。撤去作業は5分ほどで終了。地上に下ろされた巣を見ると、確かに何本もの針金が編み込まれていた。

     この日の現場責任者で、同社水戸制御所の飯田和正班長(42)は「電気を流したままでの作業なので、感電しないよう細心の注意を払って作業します」などと説明した。

     巣の撤去作業を格段に速くしたのが、電気を通さない絶縁が施された「間接活線工具」だ。これが普及する十数年前までは、事前に周囲の電線などに絶縁カバーを巻き、専用の手袋や肩当てなどを装着して作業したため、数倍の時間を要したという。ただ、高所作業車が入れない場所では、作業員が電柱を上って作業する必要があるため、今でも20~30分はかかるという。

     同社によると、今年に入り、カラスの巣が原因と断定された停電事故は県内で1件あった。4月6日午前0時45分ごろ、水戸市大工町の電柱にあった巣が電線などに触れて異常な電流が流れ、電気が遮断された。現場確認や巣の撤去のため、周辺の約1200軒が約80分間も停電した。

     同社が取材時に把握していたカラスの巣は県内だけで1874個。うち送電鉄塔が1566個を占め、電柱は308個。緊急性の高いものはすぐに撤去するが、それ以外は基本的には経過観察を続け、ヒナが巣立ってから、必要なものだけ撤去するという。今年はこれまでに90個程度を撤去した。

     県内も梅雨明けし、いよいよエアコンが欠かせなくなる。飯田班長は「風などで巣が崩れて電線に触れて停電にならないよう、取り除くべき巣はしっかりと取り除きたい」と話した。

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