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漆黒を照らす

/62 JR福知山線脱線事故から13年 企業変えた遺族追う /大阪

事故現場のマンションは一部を残して追悼施設になっている=兵庫県尼崎市で2018年4月、松本創さん撮影

 いったいどれほどの衝撃だったのか。列車がひしゃげ、ぺちゃんこになった事故の映像を見た時、車中にいたはずの乗客を想像して身の毛がよだつような思いに駆られたのは私だけではなかったはずだ。2005年4月25日に発生したJR西日本の福知山線事故のことである。

 脱線してマンションに突っ込み、運転士を含み死者107人、負傷者562人を出したJR発足後最大の鉄道事故は、なぜ起こったのか? その真相究明を求め続けた遺族がいた。都市計画コンサルタントの浅野弥三一(やさかず)さんだ。2両目に乗り合わせた妻と妹が死亡、娘が瀕死(ひんし)の重傷を負った。その浅野さんが、JR西に対し、被害者と第三者が加わった共同の検証作業を求め実現させた。この過程を10年あまり追ったのが、神戸市在住のジャーナリスト、松本創さんだ。この4月に『軌道 福知山線脱線事故 JR西日本を変えた闘い』(東洋経済新報社)を出版した。

 「官僚組織より官僚的と言われたJR西は、事故原因を運転士個人の過失に帰せようとして、会社の風土や経営体質の問題を頑として認めようとしませんでした。肉親を失った浅野さんは、怒りや責任追及を脇に置いて『原因究明が遺族の社会的責務』だと唱え、JR西に共同検証を認めさせました。それからこの巨大企業は少しずつ変わり始めたと思います」と松本さんは言う。

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