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西日本豪雨

「平成最悪の豪雨被害」をもたらした西日本豪雨。広い範囲で土砂崩れや河川の氾濫が多発し、甚大な被害となった。

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家族、引き裂かれ 思い出、泥の海に(その2止) 岡山・倉敷、真備 現場ルポ

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自宅が浸水し、散乱する机や椅子を前に立ち尽くす男性=岡山県倉敷市真備町地区で2018年7月9日午前11時59分、土田暁彦撮影
自宅が浸水し、散乱する机や椅子を前に立ち尽くす男性=岡山県倉敷市真備町地区で2018年7月9日午前11時59分、土田暁彦撮影

ピアノ、弾きたかった

 堤防の決壊で約8900世帯の半数以上が浸水した岡山県倉敷市真備(まび)町地区では9日、水が引き始めた。

 入院患者や周辺住民ら約300人が一時取り残された「まび記念病院」(約80床)。1階受け付けの椅子や机は全て流され、床は水浸しだった。天井付近の約3メートルの高さに浸水を示す茶色い線があった。「犠牲者が出なくて本当によかった」。同病院の入沢晃己(てるみ)事務部長は話した。

 浸水は7日早朝に始まり、電気や水道もストップした。8日昼ごろには2階に通じる階段まで水につかった。取り残された人には人工透析が必要な患者や、生後4カ月の赤ちゃんを抱えて逃げた住民もいた。優先順位を決めて同日昼から自衛隊のボートやヘリコプターで避難し、深夜までに全員の救出が完了した。入沢部長は「復旧に何カ月かかるか分からないが、必ずよみがえらせたい」と前を向いた。

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