SUNDAY LIBRARY

岡崎 武志・評『燃える水』『市場のことば、本の声』ほか

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今週の新刊

◆『燃える水』河合莞爾・著(角川書店/税別1600円)

 大手電機メーカーにクビを言い渡され、中小企業に中途入社した平原は40歳。回されたのは人事課で、要するに退職勧告をする役目だ。リストラ候補者と面談するうち、平原は彼らに奇妙な共通点を見いだす。すべては、2カ月前の事件に端を発していた。

 河合莞爾(かわいかんじ)『燃える水』は、横溝賞作家による企業ミステリー。水を燃やしてエネルギーに変える、画期的な開発の中心人物が不審死を遂げる。その時、彼の体は燃えていた。リストラ候補の3人は、いずれも開発に関わっていた。

 平原は、謎の死の裏側に隠された真実にたどりつく。陰で社会保険労務士の暗躍があり、上層部の共謀も見えてきた。「燃える水」は本当に完成していたのか。この会社で何が起きているのか?

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