- ツイート
- みんなのツイートを見る
- シェア
- ブックマーク
- 保存
- メール
- リンク
- 印刷

半数以上の世帯が浸水した岡山県倉敷市真備町地区では10日も新たに18人の遺体が見つかった。自宅の階段手前で倒れていた障害を抱える高齢夫婦、家ごと流された1人暮らしのお年寄り--。遺族や知人の話から、災害弱者が濁流の中に取り残され、犠牲になった姿が浮かぶ。
「姉夫婦は一生懸命逃げようとしたんでしょうけど、体が弱かったから……」。地域を管轄する県警玉島署で10日午前、遺体の身元確認のため、宮崎県から訪れた女性(71)が声を震わせた。女性の70代の姉は、80代の夫と真備町尾崎の2階建て住宅に暮らしていた。半身不随の障害を抱えた夫を、姉は懸命に介護していた。
近くの小田川が決壊した7日朝、女性は胸騒ぎがして姉に電話したが、呼び出し音は鳴らなかった。姉は夫の体調を心配し、台風が来るといつも避難所に移っていた。「今回も早めに移動したのかな」。そう考えていたところ、消防から「遺体が見つかりました」と連絡が入った。
この記事は有料記事です。
残り438文字(全文844文字)