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舞台

「アンナ・クリスティ」マット役・佐藤隆太 怖さを抱え、半歩でも進む

 米国を代表する劇作家の一人、ユージン・オニールが1921年に発表し、ピュリツァー賞を受賞した傑作戯曲「アンナ・クリスティ」。グレタ・ガルボ主演の映画版でも知られ、名優たちが演じてきた人間ドラマが今夏、栗山民也の演出でよみがえる。主人公アンナと恋に落ちる青年、マットを演じる佐藤隆太は「相手の過去を受け入れられるかどうか。今の時代でも共感できる普遍的な問いを描いた作品」と語る。

     物語の舞台はニューヨーク。年老いた船乗りクリス(たかお鷹)のもとに、5歳の時に別れた娘アンナ(篠原涼子)が15年ぶりに現れる。親戚の家で虐待され、一人で娼婦(しょうふ)として生きてきた過去を打ち明けられないまま、彼女は父親と暮らし始め、難破船から救い出されたマットと知り合う。

     「すごく感情のうねりがある物語。相手の過去が頭から離れず思い悩む姿に、自分の恋愛経験を思い出してしまう人も多いのでは。僕自身、人から相談されると『過去より今が大事だろ!』と言うんですが、『それを言う権利が自分にあるのか?』とも思います」

     テレビドラマや映画では、好青年や熱血漢の役の多い佐藤だが、自身のことを「小心者」という。「マットは、たくましくて荒々しい船乗りの役。最初は自分に務まるか不安もあったのですが、読み進めるうちに、彼も繊細な一面を持っていると分かりました」

     99年に舞台「BOYS TIME」でデビュー。ドラマ「池袋ウエストゲートパーク」や「ROOKIES」などで注目される一方、舞台にも継続的に出演してきた。20年近いキャリアだが、「今も舞台に立つのはすごく怖い。自分の至らなさが直接出てしまう場所だと感じている」と話す。

     「デビュー当初は役者という仕事が楽しくて、どんな現場で、どんな演技をしていようが気になりませんでしたが、何年か前から、自分が納得いく演技ができないと何一つ楽しめないようになりました。どんな作品であっても、毎回、一歩は無理でも半歩は成長しようと思って臨んでいます」

     13~29日に東京公演。大阪公演は8月3~5日、大阪市北区の梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ(06・6377・3888)。1万円。【関雄輔、写真・猪飼健史】


     ■人物略歴

    さとう・りゅうた

     1980年生まれ、東京都出身。最近の主な舞台出演作に「足跡姫」「ダブリンの鐘つきカビ人間」など。

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