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西日本豪雨

猛暑、水不足が追い打ち「早く水道復旧を」

小学校に設置された給水場所で自衛隊員に水を入れてもらう子供たち=岡山県倉敷市真備地区で2018年7月11日午後0時23分、平川義之撮影

 大量の土砂やがれきで覆われた町に、容赦なく照り続ける夏の日差し。走り回る給水車、水を求め列をなす人々。西日本を襲った記録的豪雨の被災地が、今度は深刻な水不足と猛暑に苦しめられている。被害が大きかった岡山、広島、愛媛の3県を中心に、11日現在で24万戸以上が断水。影響は避難所や家庭での生活、医療などあらゆる方面に及ぶ。今後1週間はおおむね晴れ、猛暑日が予想される所もあり、熱中症にも注意が必要だ。

岡山

 「今、試験通水をしております」。大規模な浸水被害を受けた岡山県倉敷市真備(まび)町地区では、11日午後、銀色のタンクを積んだ給水車が土ぼこりを巻き上げながら住宅街を走り回り、住民に知らせていた。

 同地区では7日から断水が続いているが、水道管の破損調査のため、日中だけ試験通水が始まっている。しかし、まだ飲むことはできない。

 30度を超える暑さの中、大学職員の女性(30)が首にタオルを巻き自宅の片付けをしていた。高圧洗浄機で室内の泥をかき出すため、自宅近くに大型タンクを積んだトラックを横付けしている。「飲み水は避難所でクーラーボックスに入れて持ち込んでいます」と、作業に追われながら語った。

 自宅が浸水し、知人宅に避難している妹尾照子さん(71)は給水車を呼び止め、両手いっぱいにタンクやビニール袋に入れた水を受け取った。「生野菜は洗えないので、食事はおにぎりやパンばかり。水がなくなって初めてありがたみに気がつきました」とため息をついた。

愛媛

 地区を流れる肱川(ひじかわ)が氾濫し、5人が死亡した愛媛県西予市野村町でも断水が続く。飲料水などは給水車の供給があるが、避難所では風呂に入れないなど不便を強いられている。

 市は11日から市内の温浴施設を無料開放したが、野村町から最短で向かう道は土砂崩れのため通行止めに。回り道で片道1時間以上かかる。

 市立野村中学校に避難している楠高男さん(77)は氾濫で車が流され、施設に通うことができない。4日間風呂に入っておらず、ぬらしたタオルで体を拭いているという。「汗をかくから早く風呂に入りたい。水道を復旧してほしい」と訴えた。

広島

 土砂崩れで1人が死亡した広島県東部・尾道市では市内のほぼ全域で断水が続いており、自力での生活が困難な1人暮らしの高齢者ら60人が市内11カ所の避難所に身を寄せる。

 浸水の恐れがある自宅から市総合福祉センター(同市門田町)へ身を寄せた女性(87)は、近所で知り合いが土砂の下敷きになったという。「早く助けてほしい」と案じながら、「いつまでもここに厄介になるわけにはいかない。でも断水が解消しないことには……」と不安そうな表情を見せた。

 センターは給水所にもなっており、連日、ポリタンクやペットボトルを手にした市民が長い列を作る。自転車で訪れた主婦(30)は、近所のお年寄りの分ももらうため、この日はセンターまでの1.5キロを4往復。「早くこの状態を解消してほしい」と祈るように話した。【戸田紗友莉、石井尚、渕脇直樹】

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