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東日本大震災

心のケア、被災地で学ぶ 津波と内戦、トラウマで共通 研修中のシリア人女性 /神奈川

 内戦が続くシリアで心のケアに従事し、研修のため来日中のシリア人女性ソーシャルワーカーたちが東日本大震災の被災地を視察し、12日にJICA地球ひろば(東京都新宿区)で開かれたシンポジウムで報告した。被災地でトラウマに向き合う語り部の姿勢に触れ「被災者の意思の強さを感じた。精神的ケアが必ず人を立ち直らせる」と力強く話した。【堀和彦】

     来日中のシリア人女性10人は今月7日からJICA横浜(横浜市中区)で心のケアに関する指導者研修を受講。心療内科医の桑山紀彦氏が代表理事を務めるNPO法人「地球のステージ」(海老名市)が国連開発計画シリア事務所の依頼を受けて研修を実施し、女性たちは桑山氏から「心理社会的ケア」の理論を学習した。

     東日本大震災の被災地視察は10日から2日間の日程で行われ、シリア人女性たちは被災者の講話に耳を傾けた。宮城県名取市で長男を亡くした丹野祐子さんが「忘れることは絶対できないから語ることで私は生かされている」と語りかけると、涙ながらに聴き入っていた。

     シンポジウムでは視察について報告。サマル・アル・シェハデさんは「津波と内戦は原因は違うが、トラウマがある点で共通していた。心理社会的ケアはシリアでも必要としている」と振り返り、別の女性は「悲しくつらい記憶にも向き合わないといけない」などと語った。この他、国際協力機構(JICA)や国際協力を行うNGO「JEN」の担当者らも登壇、シリア国内での心のケアの普及について議論した。

     「心理社会的ケア」は、トラウマを描画などの二次元の創作活動で記憶や感情を修復。粘土や音楽などに創作の幅を広げ、発表会などを通じて最終的に社会との再結合を図る。研修ではシリア人女性10人も実践し、紛争や親族との離別などのつらい記憶を描画や粘土などを通じて徐々に吐露させた。

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