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西日本豪雨

頑張りすぎない…「災害ストレス」に注意

多くの扇風機が設置された広島市立矢野南小学校の避難所=広島市安芸区で2018年7月11日、大西岳彦撮影

心のケアの大切さ訴え 専門家「異変感じたらすぐに相談を」

 西日本豪雨の被災地では、自宅にいられなくなった住民が避難生活を続けており、避難所生活の長期化も懸念されている。被災したショックや慣れない避難所生活から生じる「災害ストレス」が精神疾患につながることが過去の災害で分かっているため、心のケアも今後の課題の一つだ。専門家は「被災から数カ月は頑張りすぎてしまう人が多い。異変を感じたらすぐに相談を」と呼びかけている。

 被災者の心のケアに詳しい黒木俊秀・九州大教授(精神医学)によると、災害ストレスによる精神的影響には個人差があるが、災害発生から数日間は不眠や不安、緊張などの急性ストレス反応が心配され、中長期的には、うつ病や心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症する人もいる。

 被災者の心理状態の変化を表す指標もあり、数日間の「ぼうぜん自失期」を経て、数カ月は「頑張らなければいけない」と考えて被災者同士で強い連帯感を持つ「ハネムーン期」に入る。その後、不満が噴き出す「幻滅期」に入り、日常が戻り始める「再建期」に進んでいくという。

 黒木教授は「被害は広範囲に広がり、ライフラインの回復にも時間がかかる。暑さも加わるため、まずは身体的な変化に気を配るべきだ」と話す。さらに「数カ月は『疲れてはいけない』と頑張ってしまうが、疲れは心にも影響を及ぼすことを自覚すべきだ」と指摘。食欲不振や不眠、疲労感に気付いた場合は精神的な影響が出ている可能性があるため、黒木教授は「避難所を巡回している医療チームへ気軽に相談してほしい」と呼びかけている。【鳥井真平】

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