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荒川洋治・評 『文選 詩篇(一)(二)』=川合康三ほか訳注

 (岩波文庫・各1102円)

 中国最古の詩文選集『文選(もんぜん)』(五三〇年頃成立)のすべての詩作品を収録し、精細な訳注を付す。全六巻で構成。初の文庫。

 『文選』は中国南北朝時代、南朝梁の昭明太子蕭統(しょうとう)(即位前に三一歳で死去)が文人たちの協力を得て編纂(へんさん)。周代から秦、前漢・後漢、三国(魏・蜀・呉)、西晋、東晋、宋、南斉、梁代まで約一〇〇〇年間の詩文の精華を三〇巻に収める。以降、中国の詩文の規範となった。

 「書(ふみ)は文集、文選」(枕草子)、「文は文選のあはれなる巻々、白氏文集(はくしもんじゅう)」(徒然草)とあるように白楽天の『白氏文集』と並称され、王朝期以後の日本文学にも大きな影響を与えた。文選読み(音読し、次に訓読)も生まれた。その中核となる詩篇は江戸期以降、漢詩の黄金期・唐代の詩(李白、杜甫ら)の陰になるが、そこには唐詩に先駆ける古代の詩情が息づく。以下一部新字で。

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