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西日本豪雨

「平成最悪の豪雨被害」をもたらした西日本豪雨。広い範囲で土砂崩れや河川の氾濫が多発し、甚大な被害となった。

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消えた砂防ダム 大破した家屋に岩石や流木

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天地川と住宅地の境界が分からなくなるほど土砂にのみ込まれた=広島県坂町小屋浦で2018年7月15日午前9時、松浦吉剛撮影
天地川と住宅地の境界が分からなくなるほど土砂にのみ込まれた=広島県坂町小屋浦で2018年7月15日午前9時、松浦吉剛撮影

広島・坂町 高さ11m、幅50m 無残な姿に

 西日本豪雨で土石流にのみ込まれた広島県坂町の小屋浦地区は、中心を天地川が流れる。かんかん照りの14、15の両日、大半が土砂で覆われたこの地区の被災現場を川沿いに歩いた。土砂をせき止めるためにあったはずの砂防ダムの無残な跡。ダムの崩壊で流れ出た土砂で大破した家屋。至るところ、巨大な岩石や流木がごちゃ混ぜに山積していた。

 「ああ、胸が苦しい」。町立小屋浦小の避難所に向かうパートの女性(60)は、住宅地まで押し流されてきた岩石から顔を背けた。平屋に1人暮らし。6日夜、避難しようにも濁流の水圧でドアが開かず、「狭い場所が安全では」と浴室で脚立に乗り、岩石が転がる雷のような音に震えつつ夜を明かした。避難所にいる今、人の足音にもびくついてしまう。

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