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三浦 天紗子・評『看る力』阿川佐和子/大塚宣夫・著

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何をしてもらうかより、何をどうしてほしいか

◆『看る力 アガワ流介護入門』阿川佐和子/大塚宣夫・著(文春新書/税別780円)

 寂しい老後にしないため、ボケの進行を遅らせるためには、「きょうよう」が大事だと聞いたことがある。教養ではなく、「今日、用」があること。自分にも何か役割がある。必要とされる場所がある。そんな状況を作るだけで、人はそのときの最大限の能力を発揮でき、ぼんやり過ごすことが減るという。

 本書では、特に本当の老後が始まるとされる75歳という節目を過ぎたら、〈体の言うこと聞いて楽させたらもう終わり。体が何と言おうと、気力に体力を引っ張らせることこそが大切ですよ〉と、無理してでも予定をこなすよう勧めてくる。他にも、常識を見直す提言がいろいろ。孤独死はマイナスイメージが強いけれども、最期ぐらい人知れず死にたいと思う人がいてもいいのではないか。上げ膳据え膳で身のまわりのことをやってもらう…

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