日欧EPA

署名 チーズ輸入、酪農家警戒 牛肉など輸出「好機」

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
日EU定期首脳協議の全体会議で発言する安倍晋三首相(左端)。右端はEUのトゥスク大統領=首相官邸で2018年7月17日午後5時33分、西本勝撮影
日EU定期首脳協議の全体会議で発言する安倍晋三首相(左端)。右端はEUのトゥスク大統領=首相官邸で2018年7月17日午後5時33分、西本勝撮影

 日本と欧州連合(EU)が経済連携協定(EPA)に署名し、来年初めにも、世界の国内総生産(GDP)の約3割を占める巨大な自由貿易圏が誕生することになった。輸入品の関税引き下げで競争にさらされる国内農業関係者が警戒を強める一方、輸出拡大を目指す生産者や自動車業界などからは歓迎の声も上がっている。

 「生乳の価格が下がり、酪農家の離農がますます加速するのではないか」。日欧EPAの署名を受け、乳牛125頭を飼育する北海道更別村の酪農家の男性(60)は身構える。

 EU産チーズの輸入価格が、関税の削減や撤廃で下がれば、競合する国産チーズにも価格下落圧力がかかる。国産チーズに使われる生乳は大半が北海道産だ。欧州産チーズの輸入増は、乳価下落にもつながりかねない。

この記事は有料記事です。

残り1805文字(全文2132文字)

あわせて読みたい

ニュース特集