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麺食い・列島味便り

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冷やしラーメン 山形 暑い土地柄、研究重ね

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栄屋本店の「冷やしラーメン」=山形市で、松尾知典撮影
栄屋本店の「冷やしラーメン」=山形市で、松尾知典撮影

 「冷やし中華始めました」は夏場の定番フレーズだが、山形市内には独特の冷やしラーメンが根づく。通常のラーメンどんぶりを使い、透明感のあるスープに数個の氷が浮かぶ。実は山形には「冷やし文化」があり、冷やしラーメンはその代表格と言える。

 雪深いイメージの強い山形市は、内陸の盆地にあるため夏場はとても暑い。1933年に当時国内最高の気温40・8度を観測し、2007年8月に岐阜県多治見市と埼玉県熊谷市に更新されるまで、74年間「最高気温日本一」だった。ちなみに近くの河北町の名物は冷たい肉そばである。食事以外でも「冷やしシャンプー」が約15年前から本格的に事業化された。県内の理容店がメントール系シャンプーを冷蔵庫で冷やして洗髪したことに端を発する。つまり何かと「冷やし」にこだわる土地柄なのだ。

 冷やしラーメン発祥店の「栄屋本店」(山形市本町)には全国からラーメン通が押し寄せ、休日には行列ができる。創業は1932年で、3代目店主の阿部徹さん(61)によると、元々はそば店だったが、戦後ラーメンを出すようになり、客に言われたらしい。「汗をかいてラーメンを食べるより冷たいものを食べたい」。初代店主で祖父の故・専四郎さんが1年がかりで研究し、52年に冷やしラーメンを完成させた。

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