SUNDAY LIBRARY

岡崎 武志・評『罪びとの手』『ハタからみると、凪日記』ほか

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今週の新刊

◆『罪びとの手』天祢涼・著(角川書店/税別1600円)

 天祢(あまね)涼『罪びとの手』は、葬儀屋一家を扱うミステリー。川崎の廃ビルで発見された中年男性の死体を、川崎署出入りの葬儀屋が引き取りに来た。その葬儀屋の御木本悠司が「これは俺の親父だ」と言ったことから騒動に。

 刑事・滝沢圭は、遺体の時計が4日前に止まっていたこと、遺体安置所で医師が聞いた、悠司の「殺したか」という発言などから、事件性なしと目されたこの死に不審を持つ。その背後に、幼女連続殺人事件との関連も見え隠れする。

 そこへ、葬儀屋を継がなかった悠司の兄が死体を見て「父親ではない」と確信したことから、謎は深まる。跡取りの次男が葬儀を急ぐ理由は? 柩の中の遺体は一体誰なのか? 刑事の地を這うような地道で果敢な捜査が始まった。

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