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西日本豪雨

観光シーズン閑散 被災に風評 倉敷、宮島

美観地区を歩く観光客ら。西日本豪雨により、観光客の数は激減しているという=岡山県倉敷市で2018年7月24日午後2時50分、川平愛撮影

 夏の本格的な観光シーズンを迎え、西日本豪雨が被災地の観光に影を落としている。直接的な被害を受けた地域だけでなく、少なかった地域にも風評被害が広がっており、関係者が頭を悩ませている。

     「1、2月の閑散期以上に人が少ない。こんなのは初めてです」

     白壁の土蔵や町家が並び、江戸時代の面影を残す岡山県倉敷市・美観地区。箸専門店の店員、大川敏江さん(48)はため息をついた。色とりどりの箸が並ぶ店は2009年にオープン。普段は夏休みに入ると多くの人でにぎわうが、今年は地区全体が閑散としている。「うちの店も昨日のお客さんは5人だけ。豪雨による被害はなかったのに、倉敷というだけでひとくくりにされているように感じる」

     地区の人気スポット、大原美術館も客足が減っている。広報担当リーダーの高橋弥恵さん(39)は猛暑の影響もあるとしつつ、「『アクセスは大丈夫か』『水没していないか』という問い合わせをいただく。団体のキャンセルも数件あった」と明かす。

     「せめて作品を見て、日常を取り戻してもらおう」と、美術館と関連施設を8月4日、入場無料にする。外国人観光客にも趣旨を理解してもらえるよう3カ国語で記した看板を設置し、募金箱も設置する。

     広島県でも目立った被害がなかった厳島(いつくしま)神社のある宮島(廿日市市)の観光客数が減少。老舗温泉旅館の担当者は「県外の人には広島が全て被害に遭っていると見えるようだ」とこぼす。

     年間約680万人が訪れる尾道市では、市内全域で断水が長期間続き、ホテルや飲食店などが打撃を受けた。同市と愛媛県今治市を結ぶ瀬戸内しまなみ海道は人気の高いサイクリングロードだが、両市などでつくる「しまなみジャパン」のレンタサイクルの利用者は例年の3割という。

     愛媛県では、ほとんど被害がなかった松山市の道後温泉でキャンセルが相次いだ。関係者は「これほどのキャンセルは経験がない。7月の客数は前年比2割ほど少なくなるかもしれない」と嘆く。

     11人が犠牲になった宇和島市では毎年20万人ほどが訪れる「牛鬼まつり」や闘牛が中止になったが、8月14日に復興支援の闘牛大会を開くことを決定。宇和島観光闘牛協会は「観光客を呼び込んで宇和島を盛り上げたい」と意気込む。大洲市でも「日本三大鵜(う)飼」の一つ、肱川(ひじかわ)の鵜飼いが中止されているが、8月1日の再開を目指している。【山本萌、渕脇直樹、黒澤敬太郎】

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