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ヤマト

長年ずさん管理 過大請求、社外指摘まで放置

 昨年、従業員への残業代未払いが発覚した宅配便大手ヤマトホールディングス(HD)でまた、不祥事が明らかになった。傘下の引っ越し会社ヤマトホームコンビニエンス(YHC)が、法人向け引っ越し事業の4割で料金を過大に請求していたことが判明。社外からの指摘で発覚するまで長年、過大請求が放置されてきたとみられ、ずさんな管理体制が浮き彫りとなった。

 「顧客から信頼を頂いている黒猫ブランドとして、あってはいけないことと重く受け止めている」。ヤマトHDの山内雅喜社長は、24日の記者会見で謝罪を繰り返した。

 ヤマトHDの社内調査では、データが照合できる2016年5月~18年6月の2年2カ月間で、法人顧客に対し料金を不適切に請求した件数は2640社、約4万8000件に及び、過大請求額は約17億円に達した。過大請求は全国11の統括支店のすべてで行われていたという。会見で記者団から「組織ぐるみでは?」と問われた山内社長は「組織として指示したことはない」と否定しつつも、「結果としてこうなったことは厳粛に受け止めている」と語った。

 ヤマトHDによると、11年に内部告発で過大請求の指摘があり、当時、社内調査を行い対処したという。だが、「全国的な問題との認識に至らなかった」(山内社長)といい、全社的な調査は行わなかった。今回も報道機関からの問い合わせを受けた調査で発覚しており、過大請求は長年見過ごされてきたとみられる。

 YHCの18年3月期の営業利益は5億2200万円で、過大請求分を差し引くと赤字に陥っていた可能性がある。会見では、記者団から「業績をよく見せかけようとしたのでは?」など動機を尋ねる質問が相次いだが、山内社長は「外部専門家による調査委員会の調査で究明したい」と述べるにとどまった。

 ヤマトHDでは昨年、宅配便子会社のヤマト運輸でドライバーに対する大規模な残業代の未払いが発覚。未払い残業代の支払いに追い込まれるとともに、人手不足による長時間労働が背景にあるとして、ドライバーの増員に加えて宅配便の値上げを実施した。山内社長は「昨年度、料金改定など顧客にいろいろと理解、ご協力いただいていた中でこうした事態を起こしてしまった。申し訳ないと思っている」と陳謝したが、相次ぐ不祥事で社内の管理体制のあり方が厳しく問われそうだ。【井出晋平、岡大介】

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