午後、合田は長谷川管理官からの電話で上田亜沙子の聴取の結果を聞く。今日は予想以上に相手の体調が悪く、十分な聴取はできなかったらしいが、亜沙子は自分が栂野節子の手紙を見たのは二○○八年の三月だと繰り返すに留(とど)まった。もっとも亜沙子は、いずれかの時点で娘の犯行を疑うに至ったのではないかというのが、現時点での特命班の心象だ。
何はともあれ、お疲れさまでした。どうぞよいお年を。スマホで年末の挨拶(あいさつ)をした後、合田は年内最後の心臓の定期検診に出てきた判事を榊原記念病院に迎えにゆき、昨日に続いて今日もおまえと同行二人か、まったく雹(ひょう)が降るな、半病人が何を言うか、などと悪態をつきあう。次いで、雹のついでにケーキでも食おうか? 合田は思い付きの提案をしており、判事は槍(やり)が降ると呆(あき)れ顔になったが、一…
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