連載

プラスチック危機

安価で丈夫なプラスチックは多くの製品に用いられ、20世紀半ば以降の暮らしを大きく変えた。一方で、2050年までに海に流入するプラスチックごみの総重量が、世界の海に生息する魚の総重量を超えるとの予測もあり、分解されずたまり続ける大量の廃プラスチックの問題が世界で懸念されている。「便利さ」追求の陰で広がる「危機」を現場から考える。

連載一覧

プラスチック危機

ポリ袋「ノー」 ケニアの挑戦(その1) 「世界で最も厳しい」禁止法

  • ブックマーク
  • メール
  • 印刷
再利用できる不織布に入れた野菜を客に手渡す青空市場の女性=ケニア・ナイロビで2018年7月19日、小泉大士撮影
再利用できる不織布に入れた野菜を客に手渡す青空市場の女性=ケニア・ナイロビで2018年7月19日、小泉大士撮影

 プラスチックごみによる環境汚染が世界的な問題となる中、東アフリカのケニアで昨年8月、「世界で最も厳しい禁止法」が施行された。対象は使い捨てのポリ袋。業者による製造・輸入・販売だけでなく、消費者らによる使用まで禁止された。施行開始から1年、どんな変化があったのか。成果と浮かび上がってきた課題を探った。【モンバサで小泉大士】

 ケニア南東部、インド洋に面した港湾都市のモンバサ。未舗装の土の道沿いにあるトタン板製の小屋や材木を組んだ屋台が並ぶ青空市場をのぞくと、不思議な違和感を感じた。アフリカの市場によくあるものがない。周囲の道端や川を埋め尽くし、時に風に舞って街路樹の枝に引っかかっている、あのポリ袋が見当たらない。代わりに、買い物用に定着しつつある、微生物が分解できるとされる素材のカラフルな袋が小屋や路上を彩る。「誰だ…

この記事は有料記事です。

残り494文字(全文856文字)

あわせて読みたい

この記事の特集・連載
すべて見る

注目の特集