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第103回全国高校野球選手権

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球史が動いた夏

第100回全国高校選手権を前に/4 世界との違い契機に 第78回大会「奇跡のバックホーム」捕手

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「奇跡のバックホーム」などについて振り返る石丸裕次郎さん=大阪市内で2018年7月17日、新井隆一撮影
「奇跡のバックホーム」などについて振り返る石丸裕次郎さん=大阪市内で2018年7月17日、新井隆一撮影

第78回大会(1996年)

 松山商(愛媛)の捕手だった石丸裕次郎さん(39)は負けを覚悟した。「球が甘く、打たれた瞬間も(右翼手の)頭を越されたと思った」

 第78回大会(1996年)決勝の松山商-熊本工戦。3-3の十回裏1死満塁、熊本工・本多大介の打球は右翼後方へのフライ。誰もがサヨナラ右犠飛と思った瞬間、右翼手の矢野勝嗣の本塁返球は山なりのノーバウンドで捕手のミットに届いた。「来た、来た、来たと思った。捕った瞬間、三塁走者がぶつかってきた」と石丸さん。本塁タッチアウトで併殺となり、松山商は十一回に勝ち越して5回目の優勝を飾った。この「奇跡のバックホーム」はその直前に右翼手を矢野に交代させた松山商・沢田勝彦監督の好采配も含めて、甲子園の歴史に刻まれた。

 歴史には続きがある。石丸さんはその大会後、米国で開催された世界4地域親善大会に日本選抜の選手として出場した。マスクをかぶると、日本では「ストライク、ボール」の順だった球審のボールカウントのコールが逆だった。「慣れていないので違和感があった」とベンチを何度も見て確認せざるを得ず、そこにいた田名部和裕・日本高校野球連盟理事(72)は「(ボールカウントを)指を出して教えた」と振り返る。

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