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クローズアップ2018

諫早湾 開門命令無効 国のごね得、司法追認

諫早湾干拓潮受け堤防と北部排水門=長崎県諫早市で、本社ヘリから森園道子撮影

 国営諫早湾干拓事業(長崎県、諫干)を巡って国が漁業者に堤防開門を強制しないよう求めた請求異議訴訟で、30日の福岡高裁判決は2010年に開門を命じた福岡高裁の確定判決を事実上無効化する異例の判断を示した。確定判決に従わない国にお墨付きを与える内容だが、判決理由は「有明海の再生」とはかけ離れた形式論に終始した。開門の代わりに国が進める有明海再生事業の成果に疑問符が付く中、「宝の海」を取り戻す打開策は霧の中だ。【足立旬子、平川昌範、池田美欧】

 「判決に基づく強制執行はこれを許さない」。福岡高裁の西井和徒裁判長が主文を読み上げると、漁業者や支援者らで埋まった傍聴席は静まり返った。開門請求権の前提となる漁業権の消滅を理由に確定判決の効力を取り消す判決に、漁業者側弁護団の堀良一弁護士は「有明海荒廃の原因などの論点を判断せず、これ以上の肩すかし判決はない。裁判所が司法の役割を放棄した」と強く抗議した。

 諫干の堤防開門を巡っては、開門を命じた福岡高裁の確定判決と開門を差し止める長崎地裁の仮処分決定(2013年)があり、司法判断にねじれが生じている。国は相反する判断の「板挟み状態」を理由に開門命令に応じなかったが、昨年4月に開門差し止めを命じた長崎地裁判決後に開門しない方針を明言した。

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