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ドローン

上空から「アナウンス」 避難誘導などに活用

クオリティソフト社が開発した「AIアナウンサードローン」と浦聖治社長(左から2人目)、開発チームリーダーの竹中智彦さん(右端)ら=和歌山県上富田町朝来の上富田スポーツセンターで2018年6月22日、藤田宰司撮影

 災害現場などの上空から25カ国の言語で明瞭な音声アナウンスを届け、避難誘導や人命救助に役立てる「AIアナウンサードローン」を、和歌山県白浜町のIT企業「クオリティソフト」(浦聖治社長)が開発した。上空150メートルに飛ばすと、直下の300メートルの範囲にクリアな声が届く。東京で3月に開催されたドローン見本市で二つの賞を同時受賞する高い評価を受けた。【藤田宰司】

     同社は2016年に本社を東京から白浜町に移した。コンピューターを攻撃から守るソフト開発やドローンスクールの運営を主に手がけている。地域貢献の一つとして、災害時にドローンを使って被害調査などに協力する協定を白浜、同県上富田両町と締結している。

     ドローンを防災にどう生かすか研究する中で、避難を呼びかけに行った消防団員が亡くなった事例や、防災無線が聞き取りづらいエリアで費用がネックとなり更新できない悩みがあることなどを知り、17年10月からアナウンスに特化したドローン開発を始めた。

     従来のスピーカーは消費電力が大きかったり、ドローンの回転翼で音声が聞こえづらかったりといった支障があった。開発チームリーダーの竹中智彦さん(44)らは、小型軽量・省電力で音声を遠くに届ける能力の高い圧電スピーカーに着目。プロペラ音に邪魔されず、子供やお年寄りにも聞こえやすい音域を探る作業を繰り返し、上空150メートルからでも明瞭に聞こえるように調整した。

     ドローンの機体下部にスピーカーとカメラを搭載する。アナウンスする文章を、日本語でパソコンやタブレット端末に入力すると、AIを組み込んだソフトが指定した言語に翻訳し、無線でドローンに送ってアナウンスする。カメラで地上の人を確認しながら、避難する方向をマイクで指示することもできる。

     具体的な使い道として同社は、地震の揺れや津波情報をキャッチし次第、自動的に離陸して避難を呼びかける▽密漁者や違法侵入者をカメラで確認し、複数の言語で警告する▽混雑したイベント会場の観客を誘導する--などを提案している。消防・警察の関係者らから、問い合わせやデモ飛行の依頼が寄せられているという。

     機体と装備、ソフト一式を200万~250万円で販売する計画。同社は「熊本地震や九州北部豪雨でドローンの有効性が注目され、導入に前向きな自治体が増えた。地方の課題解決につながる技術開発を続けたい」としている。

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