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プルトニウム削減指針

「減らすのが日本の責務」原子力委

プルトニウムを取り出すための再処理工場=青森県六ケ所村で2011年3月27日、本社機から小松雄介撮影

 内閣府原子力委員会は31日、プルトニウムの利用指針を15年ぶりに改定し、日本の保有量を減少させると初めて明記した。新指針では、建設中の再処理工場(青森県六ケ所村)でのプルトニウム製造を原発で使う分までしか認めず、運転を制限する。電力会社には連携して利用可能な原発で消費し、着実な削減につなげるよう求めた。核不拡散の観点から米国を含む国際社会が日本の保有状況を懸念しており、払拭(ふっしょく)に努める。

     原子力委の岡芳明委員長は新指針を決めた会合後、「国家の安全保障に関わる核不拡散は日本にとって重要だ。プルトニウムを着実に減らしていくのは日本の責務だ」と強調した。政府は、国際原子力機関(IAEA)を通じて新指針を各国に周知する。7月に閣議決定したエネルギー基本計画でも削減を明記した。

     プルトニウムは原発の使用済み核燃料の再処理で生じ、日本は非核保有国で最多の核兵器約6000発分、47.3トンを保有。電力会社などが国内外で保管する。

     原子力委は2003年の旧指針で「利用目的のないプルトニウムを持たない」と定めたが、新指針は初めて削減に踏み込み、保有量の上限を「現在の水準は超えない」と定めた。しかし具体的な時期や削減量は示さなかった。

     新指針では削減に向け、21年完成予定の再処理工場の稼働を、ウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料として原発で使うプルサーマル発電に必要な分までに制限。電力会社には、再処理を委託し英仏で保管する36.7トンを連携、協力して削減するよう要請した。政府は、発電可能な原発で会社の枠を超えて使ってもらい、全体の削減につなげたい考えだ。各社には毎年、プルトニウム利用計画の公表を求める。

     日本はプルトニウムの利用目的に、発電用に再利用する核燃料サイクルを掲げる。しかし福島第1原発事故の後、プルサーマル発電が可能な原発の再稼働は計4基で、消費は進まない。再処理工場が稼働すれば、保有量は毎年最大約8トン増え、全ての消費には原発16~18基が必要とされる。現状では稼働の大幅制限が避けられない情勢だ。【岡田英】

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