連載

「ニホンゴ」を話す村で

台湾北東部の宜蘭県の村で、日本語と似た言葉「ニホンゴ」が今も中高年を中心に母語として話されている。2種以上の言語が接触し合って新言語が生まれ、次の世代で母語として使われる言語は「クレオール語」と呼ばれる。日本による先住民統治政策の影響があるようだ。中国語教育を受ける若い世代はニホンゴを話さず、文字もないためこのままでは消滅する。ニホンゴにまつわる逸話を追った。

連載一覧

「ニホンゴ」を話す村で

台湾タイヤル族/上 移住政策で「混ぜ混ぜ」

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷

 台湾北東部宜蘭(ぎらん)県の山あいにある寒渓(かんけい)村には、先住民タイヤル族が多く暮らす。

 「アンタ、ロコイクー」(あなたはどこへ行くのか?)

 約1000人が暮らす小さな村を訪ねると、日本語に似た言語「ニホンゴ」(宜蘭クレオール)が聞こえてくる。

 現地の言語を研究する真田信治・大阪大名誉教授(72)によると、日本統治時代(1895~1945年)、タイヤル族やセデック族の言語が日本語に混ざる中で形成された新言語という。

 では戦前、この村ではどんな言葉が話されていたのだろうか。村の古老を訪ねた。

この記事は有料記事です。

残り984文字(全文1235文字)

あわせて読みたい

マイページでフォローする

この記事の特集・連載
すべて見る

ニュース特集