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第79期名人戦

渡辺明名人に斎藤慎太郎八段が初挑戦する第79期名人戦を特集します。棋譜中継は「棋譜・対局結果」からご覧いただけます。

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第77期名人戦A級順位戦 佐藤康光九段-深浦康市九段 第4局の1

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けがもなんのその

 朝。対局室に入って最初に目を引いたのは、右腕をつった深浦の痛々しい姿だった。情報通の将棋記者から聞いた話によると、フットサルの練習中に転倒して脱臼したのだという。深浦は利き腕ではない左手で駒を並べていくが、意外にも利き腕と変わらぬほどのきれいな手つきだった。ただ長時間の対局では、痛みで集中力を欠いたり、前傾姿勢が取りづらかったり、水分補給にペットボトルの蓋(ふた)をひねって開けるという簡単なことですらも不自由を感じるだろう。頭脳スポーツの将棋ではあるが、右腕のけがの影響は少なからずあるはずだと感じた。

 角道を止めない戦型が多くなった現代将棋では比較的珍しく、初手から[先]7六歩[後]3四歩[先]6六歩と角道を止めるオープニングだった。昨年度の佐藤はこのオープニングの将棋を5局指しており、独自に研究している気配が濃厚だ。先手の矢倉調の駒組みに対し、後手は飛車先の歩交換を許して左美濃で対抗する布陣を目指す。「作戦でした」と深浦は言う。[後]6三銀まで公式戦での前例局は9局あり、うち2局が佐藤の将棋…

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