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今週の新刊
◆『山と溪谷 創刊1000号記念特別号』(山と溪谷社/税別1111円)
1000号だから1000円とはならなかったが、さすがに力のこもった記念号だ。雑誌『山と溪谷』は、1930年に創刊。日本の山旅の歴史を後押ししてきた。表紙写真は創業者と家族。
「日本登山ルート100選」をはじめ、目玉特集がぎっしり。巻頭グラフは「皇太子さまの山岳写真」。雲遊ぶ間(あい)ノ岳や、紅葉した那須岳など大した腕前。5歳で軽井沢の離山を陛下と登ったのが最初。以来の健脚だという。
バックナンバーを振り返る企画も読みごたえ十分。生沢朗(いくざわろう)、小林泰彦、近藤辰郎など表紙を飾ったイラスト、写真もファンは懐かしいはずだ。情報を伝えるという役目を超えて、『山と溪谷』は品格高く、地上にいる山好きたちの夢を代行し、鼓舞したのである。
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