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第79期名人戦

渡辺明名人に斎藤慎太郎八段が初挑戦する第79期名人戦を特集します。棋譜中継は「棋譜・対局結果」からご覧いただけます。

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第77期名人戦A級順位戦 佐藤康光九段-深浦康市九段 第4局の6

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ゼロまで戦う

 棋士にもいろんなタイプがある。75対25くらいに形勢が悪くなると逆転不能と見て投げるタイプもあれば、99対1であろうとも最後の1に懸けて頑張る棋士もいる。深浦は後者のタイプ。本局も勝負を諦めない。ここで[後]3一飛!がハッとさせる勝負手だ。「すごい手ですね」が控室の検討陣からも漏れる。この自陣飛車で先手の馬が詰んでいる。佐藤も意表を突かれたか思わず後頭部をトントンとたたいた。残り10分となるまで8分考えたのは、落ち着きを取り戻すための時間も含まれていただろう。[先]3三馬と切り、[先]4六桂と後手玉の周辺を攻める。

 残り10分の佐藤に対して、深浦は50分以上残している。深浦に残されたアドバンテージはこれだけとも言えたが、私には深浦が時間を余して投了するのか、それとも時間いっぱい頑張るのかに興味が移っていた。深浦なら時間を使い切るまで投げないのではないか。その思いとは裏腹にパタパタと指し手が進む。しかし[先]4三銀不成の局面から深浦は少考を始めた。佐藤が駒音高く[先]5六玉と指した局面で、深浦は自由にならない…

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【第79期名人戦】

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