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将棋

第77期名人戦A級順位戦 佐藤康光九段-深浦康市九段 第4局の6

ゼロまで戦う

 棋士にもいろんなタイプがある。75対25くらいに形勢が悪くなると逆転不能と見て投げるタイプもあれば、99対1であろうとも最後の1に懸けて頑張る棋士もいる。深浦は後者のタイプ。本局も勝負を諦めない。ここで[後]3一飛!がハッとさせる勝負手だ。「すごい手ですね」が控室の検討陣からも漏れる。この自陣飛車で先手の馬が詰んでいる。佐藤も意表を突かれたか思わず後頭部をトントンとたたいた。残り10分となるまで8分考えたのは、落ち着きを取り戻すための時間も含まれていただろう。[先]3三馬と切り、[先]4六桂と後手玉の周辺を攻める。

 残り10分の佐藤に対して、深浦は50分以上残している。深浦に残されたアドバンテージはこれだけとも言…

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