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京大

自己免疫性膵炎の原因発見 診断の指標に

 国指定の難病「自己免疫性膵炎(すいえん)」について、患者自身の免疫システムが、膵臓細胞の周囲の組織にあるたんぱく質を攻撃することで引き起こされていることを、京都大の研究チームが突き止めた。患者の血中でこのたんぱく質に対する抗体が増えており、診断の指標に使えるという。9日に米医学誌「サイエンス・トランスレーショナル・メディシン」電子版に掲載される。

 同疾患は指定難病「IgG4関連疾患」の一つで国内に5000~1万人の患者がいるとされる。膵臓の炎症などにより、黄だんや腹痛、肝臓の障害が起こり、糖尿病などを引き起こす。治療はステロイド投与だが、再発率が高く副作用もある。診断が難しく、膵臓内に腫瘤(しゅりゅう)ができる場合があり、がんと誤診されて不要な手術をされるケースもあった。

 チームはまず、自己免疫性膵炎の患者の血液から取り出した抗体をマウスに投与。その結果、膵臓に障害が起きた。健康な人からの抗体ではマウスに異常はなかった。抗体が膵臓細胞の周りにある組織に分布することも判明。さらに、この抗体は、膵臓細胞の機能を維持する「ラミニン511」というたんぱく質と結合することも突き止めた。

 そこで患者の血液を調べたところ、51人中26人でラミニン511に対する抗体が存在していた。マウスにラミニン511を投与したところ、体内でラミニン511に対する抗体が作られ、自己免疫性膵炎と同じような症状が起きた。

 チームは血中のラミニン511抗体を測定すれば診断や治療効果の判定につながるとしている。【菅沼舞】

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