翁長知事死去

県民に悲しみと喪失感

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記者会見で前沖縄県知事による埋め立て承認の撤回を表明する翁長雄志知事=那覇市の県庁で2018年7月27日午前11時0分、佐野格撮影
記者会見で前沖縄県知事による埋め立て承認の撤回を表明する翁長雄志知事=那覇市の県庁で2018年7月27日午前11時0分、佐野格撮影

 「あまりに急すぎる」。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への県内移設阻止のため政府と激しく対立してきた翁長雄志(おなが・たけし)・沖縄県知事が8日、膵(すい)がんのため亡くなり、県民は深い悲しみと喪失感に包まれた。目前に迫る辺野古埋め立ての土砂投入を食い止めるため、翁長知事が前知事による埋め立て承認撤回を進めようとした矢先の悲報。沖縄の基地問題に影響するのか、関係者は注視する。

 翁長知事が入院していた沖縄県浦添市の浦添総合病院には8日夜、訃報を受け稲嶺恵一・元知事や沖縄選出の国会議員らが駆け付け沈痛な表情で病院内へと入っていった。病室で翁長知事の遺体と対面した赤嶺政賢衆院議員(共産)は「唇を結び、いつもの毅然(きぜん)とした表情だった」と語った。赤嶺氏が家族から聞いた話によると、翁長知事は病室で2日前に「苦しい」と漏らし、妻に寄りかかったという。「本当に命がけで政府と闘…

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