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若松孝二とその時代

(6)映画史家 四方田犬彦さんインタビュー

「諸外国で若松作品を解説してきましたが、『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち)』の背景を話すと1時間半ぐらいは軽くかかってしまう。映画を見るだけでなく、熱心な質疑応答が繰り返される価値ある作品なんです」と四方田犬彦さん=「若松孝二と足立正生の独立電影革命」が開かれた香港で2018年6月3日、鈴木隆撮影

 連載企画「若松孝二とその時代」第6回は、著作に「若松孝二 反権力の肖像」(平沢剛氏との共編著、作品社)がある映画史家・比較文学者の四方田犬彦さんのインタビューをお届けする。国内はもとより米ニューヨーク、オスロ、香港など海外各地で、若松作品の解説、講演に幾度も呼ばれており、若松監督の国際的評価にも精通している。作品それぞれの時代背景を重ねた分析は出色だ。若松監督自身にも何度も会っており、素顔を交えた話も興味深い。四方田さんの話から、映画史における若松孝二の特異な位置づけがうかびあがってきた。【鈴木隆】

 --若松映画との出合いは?

 四方田さん 高校生の時に学校(旧東京教育大付駒場高)が東京・駒場東大前にあって、期末テストとかが終わって解放感にあふれると、よく渋谷の道玄坂にあった「テアトルSS」というピンク映画館へ行った。そこでは時々、若松監督作品の3本立てをやっていて、単なるエロ映画ではなく、とにかく警察官が死ぬとか、全然関係ない新聞記事が出てくるとか、話の続き方が全くアナーキーで、それが痛快だった。

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