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金融庁

仮想通貨の審査厳格化 管理体制不備多く

金融庁=東京都千代田区で、根岸基弘撮影

 金融庁は10日、登録を申請している仮想通貨交換業者の審査について、従来より厳格化する方針を明らかにした。仮想通貨の取引が急速に拡大する中で、リスクを管理できない業者が続出しているためだ。これまでの育成路線を転換し、厳しく業者を監督する姿勢を鮮明にした格好だ。

     登録申請中のみなし業者コインチェックで1月、約580億円相当の仮想通貨「NEM(ネム)」が流出した問題が発覚。金融庁は登録申請の審査を事実上凍結し、登録業者16社と、みなし業者16社(現在は3社)に検査やモニタリングを続けてきた。その実態や問題点をまとめ、10日に公表した。

     仮想通貨交換業者が提出した経営データによると、直近1年間の17社分だけで総資産は計6928億円に上り、その前の1年分の1061億円と比べて6・5倍に膨らんでいた。全体の4分の3の事業者は役職員が20人未満で、1人あたり平均で33億円の預かり資産を取り扱っていた。

     ほとんどの業者は内部の管理体制の整備が追いつかず、マネーロンダリング(資金洗浄)やテロ資金の供与を防止する措置が不十分だった。利用者が暴力団関係者と把握しながら取引を一定の間認めていたり、メールアドレスを届け出るだけで仮想通貨の購入を許可していたりするケースがあった。

     役員が数十回にわたって高値で買い注文を出し、仮想通貨の価格をつり上げていた事例も判明。システムの委託先に対し、障害が発生したにもかかわらず、原因の究明や再発防止策を求めなかった業者も見つかった。

     一方でコインチェックの問題発覚後も、新たに登録を申請する意向を示す業者が相次いでおり、10日現在で百数十社に上っているという。

     金融庁はこれまで、書面だけでなく、システム運用の管理状態などを見て登録の可否を審査してきたが、より厳しく対応する必要があると判断。事業計画を細かく聞き取りながら、実効性のある内部管理体制の構築や利用者保護について、システムの運用や技術面で証明させることを求める。システム運用のチェックや役員からの聴取も強化する。また登録を認めた場合も、早期に検査を行うようにする。【鳴海崇】

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