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貿易協議に臨む茂木敏充経済再生担当相(右)とライトハイザー米通商代表(左)=AP
日米貿易協議(FFR)で展開されたとみられる議論

日本は「TPP復帰を」 米国が「2国間で」

 日米両政府は9日(日本時間10日)、新たな貿易協議(FFR)の初会合をワシントンで開いた。米国が2国間による通商交渉入りを要請したのに対し、日本は環太平洋パートナーシップ協定(TPP)復帰を促し、溝は埋まらなかった。日米は10日(日本時間11日未明)、2日目の協議を始めた。日本には「農産物分野などで大幅な譲歩を迫られかねない」との警戒感が根強く、事態打開に向けて一致点を探る構えだ。

     初日の協議冒頭で各省幹部が20分ほど参加した後、茂木敏充経済再生担当相と米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表が約2時間にわたって閣僚間の協議を行った。米国が主張している日米自由貿易協定(FTA)交渉について、茂木氏は「FTA交渉はかなりの時間がかかる。TPP復帰が日米両国にとって最善だ」と強調。ライトハイザー氏は「トランプ大統領は2国間交渉を重視している」と改めて主張した。

     日本政府関係者によると、今年春の両氏の会談では双方が主張を言い合うだけで終わったのに対し、今回はTPPやFTAを巡る両国内の事情にまで踏み込んで意見交換した。茂木氏は会談後、記者団に「早期に成果を出す考えは共有している」と語った。

     日本にとっては、FTAの交渉入りを避けつつ、米国が検討中の自動車・同部品の輸入制限で「日本には発動しない」との約束を取り付けることが最大の課題。ただ、トランプ氏は11月の議会中間選挙を控え、支持層へのアピールを狙って今秋にも発動するかを判断する構えだ。

     日本側は「日本車は(輸入制限の根拠とする)国家安全保障上の脅威にならない」として適用除外を求めているが、初日の協議でライトハイザー氏は「トランプ氏は輸入制限を真剣に検討している」と指摘。日本経済にとってダメージが大きい自動車の輸入制限を交渉材料にして、日本側に揺さぶりを掛けた。

     米国は自動車の輸入制限をちらつかせ、既に欧州連合(EU)から一定の譲歩を引き出している。EUのユンケル欧州委員長は7月、トランプ氏との首脳会談で、工業製品(自動車分野を除く)の関税引き下げ交渉の開始や米国産大豆の輸入拡大などを約束。一方で米国側から「交渉中は輸入制限を発動しない」との言質を取りつけた。「日米間も首脳会談でなければ事態打開は難しい」との見方は多い。

     日米両国は9月下旬に米国で開催される国連総会に合わせて首脳会談を行う見通し。日本はその前哨戦となるFFRで地ならしを進めたい考え。ただ、米国の理解をどこまで得られるかは見通せず、難しい対応を迫られている。【安藤大介、ワシントン清水憲司】

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