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東日本大震災

プロバスケ選手が絵本読み聞かせ 岩手

 プロバスケットボールBリーグ3部(B3)の岩手ビッグブルズは今月から、東日本大震災で被災した岩手県沿岸部で11日の月命日に震災の教訓を伝える絵本の読み聞かせを始める。選手たちが毎月、交代で2人ほど保育園や幼稚園などを回り、震災当時を知らない子どもたちの前でページをめくる。初回の11日、宮古市の子育て支援施設で読み聞かせをする千葉慎也選手(30)は「少しでも防災の知識が伝わればうれしい」と願う。

     読む絵本は久慈市の詩人、宇部京子さん(66)作の「はなちゃんの はやあるき はやあるき」(絵・菅野博子さん、岩崎書店)。避難訓練を毎月していた野田村保育所の全員が無事避難して「奇跡の脱出」と呼ばれた実話を基にし、2015年に出版された。

     岩手ビッグブルズは、震災発生3カ月前の10年12月にクラブを創設。支援者が被災するなどしてプロリーグ参入見送りの話も出たが、「こういう時だからこそ、地域を盛り上げよう」と始動した。これまで被災地でバスケットボール教室を開いたり、子どもたちを試合に招待したりしてきたほか、毎年夏には選手たちが宮古市田老地区で防災を学ぶガイドツアーに参加している。

     読み聞かせの取り組みは、今年5月の入れ替え戦でB3降格が決まったのがきっかけで発案された。チームの存在意義を深夜まで話し合い、出た答えが「勝利はもちろん、復興のため」だった。「子どもたちが未来に向かって進んでほしい」と月命日の支援を考えていた時、震災の教訓を伝える絵本の存在を知り、宇部さんに相談して了承を得た。宇部さんは「選手が読むことで、子どもたちも興味を持って絵本の世界に入ってくれるのでは」と話す。

     千葉選手は岩手県内陸の奥州市出身で、震災時は関東の実業団でプレー。津波で被害を受けた故郷の力になりたいと、11年夏に入団テストを受けて岩手に戻って来た。

     読み聞かせの練習を重ねてきた千葉選手は「復興を含めて立ち上がったチームなので、こういう取り組みに携われて光栄。(絵本は)とても現実味のある内容で、子どもたちの頭の片隅にでも置いてもらえたら」と話している。【藤井朋子】

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