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余録

漢を興した劉邦に仕え…

 漢を興した劉邦(りゅうほう)に仕え、知将として名をはせた韓信(かんしん)は若い頃、ごろつきに絡まれ、その股をくぐった。大望を抱く人物は一時の恥辱に耐えるという「韓信の股くぐり」の故事だ。韓信には空を舞う凧(たこ)を初めて軍事戦略に使ったという伝説がある▲「四面楚歌(しめんそか)」の成句を生んだ楚の項羽(こうう)との戦いで漢軍に楚の歌を歌わせた際、凧につけた笛で悲しげな音を響かせたという。凧で敵陣を測量したという話もある。その真偽はともかく、古くから凧を軍事利用するアイデアはあったようだ▲気球や飛行船、飛行機も交通や科学の発展に寄与する一方で軍事に利用されてきた。空を飛び、鳥の目を持つことで地上の人間に対して優位に立てるからだろう▲最新の小型無人機「ドローン」も例外ではない。南米ベネズエラでは大統領の演説中にプラスチック爆弾を積んだドローンが爆発し、暗殺未遂事件として容疑者が拘束された。過激派組織「イスラム国」(IS)も偵察や攻撃に利用していた▲米国の軍事企業は民生用と変わらない大きさのドローンに機関銃を載せ、狙撃できる兵器を開発中だ。人工知能(AI)を搭載して顔認証機能を持たせれば、空飛ぶ暗殺ロボットが誕生しかねない▲日本でも3年前、男が首相官邸にドローンを落下させる事件が起き、警察庁がテロ対策を進めている。低コストで空を飛ぶドローンは物流や災害対応など幅広い活用が期待される。人類に危険な装置になるリスクをどう防ぐか。現代人の知恵が試される。

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