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小島ゆかり・評 『火環 八幡炎炎記 完結編』=村田喜代子・著

 (平凡社・1836円)

火のように生きた時代の空気が充満

 村田喜代子の小説にはいつも、火が燃えている。原爆の火が、火山の火が、宇宙の火が、魂の火が。それらの火は、形を変えスケールを変え、作家の内外(うちそと)に燃え続け、数限りない命を照らしながら呑(の)み込みながら、やがて過去も未来もひとつながりの火の環となる。

 『八幡(やはた)炎炎記(えんえんき)』に続く完結編『火環(ひのわ)』を読み終え、わたしのなかに漠然とあったまさに火の環のイメージが、鮮やかな物語として手渡されたようで驚いた。そしてこれこそ、村田喜代子がいつか必ず書かなければならなかった小説だと確信した。

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