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中島岳志・評 『常世の花 石牟礼道子』=若松英輔・著

 (亜紀書房・1620円)

言葉にならないものを表現する

 生前の石牟礼道子に一度だけ会ったことがある。彼女は病床にあったが、ベッドに腰かけ、話してくれた。

 その時、印象的だったのが、不意に訪れる沈黙だった。彼女は私の問いかけに、ふと寡黙になり、部屋の片隅を見つめながら、しばらくしておもむろに話し出した。そのたたずまいは、何かを考えているというのではなく、じっと言葉がやって来るのを待っている様子に見えた。

 若松は晩年の石牟礼に、何度も面会している。そして、同じく彼女の「沈黙」に出会っている。

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