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今週の本棚

池澤夏樹・評 『鬼と日本人』=小松和彦・著

 (角川ソフィア文庫・950円)

今の時代にも鬼は、ふふふ、いるのだ

 鬼とは何か? 鬼とは誰か?

 民俗学の視点から小松和彦は明快な定義を提示する、「鬼とは人間の分身……人間がいだく人間の否定形、つまり反社会的・反道徳的人間として造形されたもの」と。

 だから、鬼は人を食い、社会を破壊し、人に恨みをいだき、夜中に出没し、子女や財宝を奪い、酒を好んで宴会や遊芸・賭けごとに熱中し、徒党を組み、王国のごときものを作って、山奥や地下界、天上界に棲(す)む。

 なんと人間くさい定義だろう。人間のふるまいをあれこれ考えて、そこまで行ったらもう人間ではない、とい…

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