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夏の一時期に国内時間を1時間ほど早めるサマータイム制が東京五輪の暑さ対策で浮上した。「国民の評価は高い」と安倍晋三首相は言うが、疑問の声が多数上がっている。夏時間を導入すべきか。そもそも可能なのか。三つの観点から考える。【中川聡子】
IT社会の壁
ネット上で10日に公開された一つのスライドが注目されている。冒頭で「2020年にあわせたサマータイム実施は不可能」と断言し、詳しい理由を説明する。作成した情報システムに詳しい立命館大の上原哲太郎教授は取材にこう語る。
「日本は高度なIT社会で、時刻入りの情報システムを持つコンピューターが行き渡っている。国際標準時を基準に日本時間に合わせた時間情報がプログラムされているものも多い。夏時間導入ではソフトウエアを書き換えることになる。4年程度、数千億円の時間とコストが必要だ」
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