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私の記念碑

能楽シテ方観世流 大槻文蔵の「敷地物狂」 「復曲」後、再演重ね評価

大槻文蔵=梅田麻衣子撮影

 大阪の大槻能楽堂を拠点に活躍するシテ方観世流の名手。深い人物理解に基づいた舞台で観客を魅了するが、その一方で、廃絶した曲を復活上演する「復曲」にも意欲的に取り組んでいる。中でも母と子の再会を描く「敷地物狂(しきじものぐるい)」は復曲後も再演を重ね、高い評価を得てきた。

 能の曲には上演が途絶えたものも多く、1980年代に入って復曲の機運が生じてきた。そんな中、83年に観世流の浅見真州のシテ(主役)で復曲された「重衡」の舞台に触発されたという。「よい舞台でした。そして、ああ、こんなこともできるんだ、と強く思いました。私にはそれまで復曲という発想がありませんでしたから」

 最初に取り組んだのは、観世宗家に能の大成者・世阿弥の自筆本が伝わる「松浦(まつら)佐用姫(さよひめ)」。「能楽研究者の伊藤正義先生(故人)が『せっかく自筆本があるんだから、それにのっとってやってみようよ』とおっしゃったんです」

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